matohu matohu

COLLECTION

2020 SPRING & SUMMER COLLECTION TRAVELER'S JOURNAL

2020 SPRING & SUMMER COLLECTION TRAVELER'S JOURNAL

阿波の国、徳島の魅力は行くたびにじわじわ心に染まります。

眉山と吉野川

徳島市のシンボルはこの眉山。万葉集で「眉のよう」と歌われた、弓なりのカーブが美しい低山です。その前を流れる吉野川は、一瞬「海かな?」と思うほど。川幅2km以上もある四国一の暴れ川。川辺にヨシが茂るから「ヨシの川」と言うそうです。野鳥たちが集まって、いつまでも楽しそうに歌っていました。

しじら織り

明治の初めごろ、ある女性が雨に濡れてシボができた布を見て、タテ糸の掛け方を工夫して発明した伝統工芸です。夏の着物に使われてきましたが、今ではたった2軒になってしまいました。長尾織布さんは、懐かしいノコギリ屋根の工場。昔ながらの織機で織り続けています。

蓮とレンコン

見渡す限りの蓮池に、白やピンクの蓮の花が咲き乱れる風景は、まるで「浄土」にいる心地です。うっとり見ていると地元の人に「レンコン畑」だと教えられました。生産量全国2位の特産品。「花よりレンコン」という温度差が可笑しかったです。

藍師

「すくも」を作る職人を藍師と呼びます。いま徳島の藍師は5人だけ、その一人新居修さんは年間300俵を作っているそうです。全国の藍を使う工場や作家が、毎年新居さんの「すくも」を待ってくれています。いつも頭に巻いている藍染の手ぬぐいが素敵です!

染師

「すくも」を使って藍染をする職人を染師、あるいは紺屋と言います。古庄紀治さんは江戸時代から続く紺屋の6代目。朴訥とした語り口と真面目な人柄が魅力的です。完全な自然素材だけで伝統的な藍染をされています。

BUAISOU

阿波藍の新しいムーブメントを作っているのがBUAISOU。若者たちが徳島に移住して、自分たちで藍を育て、すくもを作り、染めまで手がける。NYなど海外での藍染ワークショップやブランドとのコラボなどで活躍しています。彼らと話していると、農作業から藍染までのすべてが熱い「物作り」なんだと気付かされます。

Saai

個人作家として作品作りと紺屋をする、染師の田村美奈子さん。ご主人の本業は代々続くお寺のご住職。ご夫妻で裏の畑で藍を育てながら、丁寧に染め続けています。和紙を藍染して金泥で模様を描いた御朱印帳も、見事でした。

pagetop